野辺の送り

以前、某教祖のあぐらのまま跳んでいる写真を見て

「真実」だと思い込んだ人がいました。

結果的にその人は他人の忠告も聞き入れず

事件を起こしてしまいました。

しかし多くの人は「跳んだ程度で人生の問題が解決するか」

と思われたのではないでしょうか。

同じように巷で「閃光を見た」「奇跡を見た」「摩訶不思議な力」等々、

そのような声に対しても私自身同じことを感じるのです。


 考えてみれば私の存在は私の考えている以上に深く、

人類の問題は想像を超えて根深いものです。

中途半端な自分を「是」として思い込みの真実を語るのは

かえって周りに迷惑をかけるのではないでしょうか。

その意味で何事も分かったこととせず、

もっともっと悩まなければいけないと

自身の戒めとして感じているこのごろです。

ー野辺の送りー花水木
能邨勇樹