お腹の中で子どもさんを亡くされた お母さんと話す機会があったのですが、 当初目が覚めると「これはウソではないか、 何かの間違いでないか」 と何度となくお腹を触られたそうです。 現在ではいろんな人の励ましを通して 少しずつ現実を受容しておられるのですが、 先日お会いした時「ここから(子どもさんを亡くした事実から)しか 始まらないのですね・・・」と漏らされたことが、 とても深い言葉として心に響いてきました。 人は厳しい現実に出会うと、 すぐには受け止めることができません。 人によっては現実に背を向けてしまう人もあるでしょう。 しかし本当の第一歩はこのお母さんのように 〈現実に立つ〉ことからしか始まらないのではないでしょうか |
ー野辺の送りー 能邨勇樹 |