野辺の送り

 

佛教では最も深い苦しみのひとつに孤独をあげています。

孤独とは単に一人ということではなく、

たくさんの人の中において感じる感覚を言います。

人はこの感覚に苛まれる時

何とも言えない思いになるのでしょう。

ある末期ガンの方が「どんなにつらくても

通じ合えれば人は生きていけるものだ」

という言葉を残しています。

通じ合うことの大切さを思うと同時に

たとえ環境的に恵まれていても

繋がりのない関係は地獄だというのでしょう。


いま豊かさ便利さが人をバラバラにしている

時代の中で、できればやりきれない思いを

南無阿弥陀仏にぶつけ、

その理由を尋ねてくださることを願っています

 

ー野辺の送りー花水木
能邨勇樹