野辺の送り
実際にあった話です。

ある家のご主人(50代)は日ごろから血圧が高く

家族から病院に行くよういつも説得されていました。

しかし、本人は某カルト宗教に入信しており、

その信仰から治療することを拒否。

その宗教に基づく方法で治療をしていました。

先日そのご主人は倒れ、そのまま帰らぬ人となり、

医者からも「薬を飲んでいれば・・・」と言われたそうです。

一家の大黒柱が失われるというのは
経済的なことだけでなく

精神的にも側から見ていて大きなものでした。

特に年老いた親御さんは今も茫然自失の状態です。

このように間違った救いは本人だけでなく周りも不幸にします。

同時代の一僧侶として自責の念を覚える次第です。

ー野辺の送りー花水木
能邨勇樹